エキゾチックレザーの縁起ばなし ~クロコダイル・パイソン編~
古来より、日本人は動物の皮革を用いた道具を愛用しておりました。
それは丈夫で使うごとに自分になじみ、使いやすくなってくるという一面もありますが、
何よりも縁起を重んじて使う理由のほうが大きかったようです。
「パイソン・クロコダイル」の縁起ばなし
(その1)
ヘビ革等は特に魔除けになる、お金が貯まるという理由から脱皮した革を財布に入れている方が今でも見受けられます。
それにはちゃんとした云われがあり、ワニやヘビの顔を見ると寒気がするくらい恐ろしい顔をしております。
また、沖縄の家の屋根の上にある「シーサー」やお寺などの「仁王像」を見ると、同じように何かを睨み付けるような恐ろしい顔をしております。これは近寄ってこようとする魔を怖い顔で追い払う「魔除け」の意味があり、ワニやヘビの顔も怖いことから同じように魔を追い払う効果があると言われております。
(その2)
ワニやヘビの体を見ると無数のウロコに覆われております。
昔の日本人はウロコの形を小判に見立てておりました。ワニやヘビも生まれたては小さなものですが成長するにしたがって大きくなる。また、それに比例してウロコの数も増えてくる。
実は、よく言われるお金が貯まる、という話はワニやヘビの革を持っていると、ウロコが増えていくようにお金も増えていくということからきている縁起ばなしなのです。
(その3)
ワニは四本の足でしっかりと大地を踏みしめて歩くため転ぶことがない。
このことからワニ革を身に付けていると人生においても転ぶ(失敗する)ことがなくなる
大変貴重なお守りになる素材なのです。
「ではヘビは?」と申しますと、ヘビは脱皮する度に成長していきます。
人というものは、人生において様々な困難なことに直面し、それを乗り越えていくごとに
一皮むけ大きく成長していきます。
持つ方の大きな成長を願う意味が込められた素材なのです。